DOMANI ハンガリー工場

ペーチの市街地から車を20分、美しい森に囲まれた小さな街のはずれに、DOMANIのハンガリー工場はあります。丘の上の教会の鐘音が鳴り響くのどかな環境で、職人たちは皆、真剣に手を動かしていました。

 奥では、最も古株の職人、アーノーがロクロを回しています。長年培ってきた技術と経験が体に染みついているのでしょう。見本を見ずとも、同じフォルムのプランターを次々と完成させていきます。

手前のテーブルでは、女性の職人たちが集まり、小さなプランターをつくっていました。一見、容易そうに感じるが、硬く、粘り気のある粘土を均一に伸ばすには、熟練の技を要します。隣の部屋からドーンという音が聞こえました。覗いてみると、屈強なハンガリー男子たちが、大きなトレーに入った粘土の塊から、抱えられるだけの粘土を引きちぎり、作業台の上に叩きつけています。巨大なローラーで、粘土をクッキー生地のように平らに伸ばすと、ヘラで手のひら大に切り取り、大きな石膏の型の内側に、またも力いっぱい叩きつけました。

一つのポットを完成させるためには、時間と体力、集中力を要します。そうして職人たちは経験を積み重ね、日々腕を磨いています。

DOMANIが生み出す美しい造形と表情豊かなテクスチュアは、空間に置かれるだけで絵になり、その姿はまるでアートピースを思わせます。しかし、DOMANIが目指すのは、あくまで日々の暮らしに寄り添う〝機能的なオブジェ〟だそうです。たくさんの人のもとにDOMANIのポットを届けるためには、コストバランスへの配慮も大切です。デザイナーと職人たちは、デザインとコストのバランスをはかるため、アイデアを出し合うこともあるそうです。

「BATUR」は、土の重厚感を感じさせる丸みを帯びたフォルムとぐるりと施された細やかな凹凸の装飾により、奥行きある表情をつくり出したポット。この凹凸は、手で跡を付けることで、温かみのある表情を生み出すデザインとなっていますが、職人自らが手跡を付けていくと多大な手間と時間を要し、当然コストにも反映してしまいます。そのため、手の形をした押し型をつくり、それを使って職人が装飾を施していくことに。

決して手の届かないものではなく、私たちの日常に溶け込み、暮らしを豊かに彩るハンドクラフト。そんなものづくりを、DOMANIではデザイナーと職人が一体となって目指しています。

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